e-Japanの今後と住基ネット

CAIJのセミナーに参加してきた。講師は内閣官房の井上氏。テーマは「次期IT国家戦略」。2005年までに世界最先端のIT:国家を創るというe-Japan戦略の最終年度における取り組みと、さらにその先のIT戦略の方向性を非常に簡潔かつ的確にまとめられていた講演であった。
特に印象的であったのは、これからの日本のIT戦略においてのキーポイントは「住基ネットと個人情報保護」だという指摘であった。e文書法を含め様々な行政手続きの電子化については与野党皆、ある意味での改革推進派であるが、住基ネットとそこから派生するプライバシの問題については、立場によって全く反応が異なるとのこと。IT戦略立案の現場にいる方からのこの言葉の持つ意味は大きい。様々な思想的、政治的な立場の中で、単なる情報システム以上の存在になっている住基ネットのあるべき姿をもう一度真剣に議論する時期が来ているように思う。