MBAの使い方

MBAホルダーは、企画や財務あるいはマーケティングといった部門よりも営業、サービス・商品開発や運用のようなフロント業務といった直接、業績に結びつく部門につけるべき。
ビジネススクールで身に付けられる能力は、たんなる知識や分析手法ではなく、様々なビジネスの場面に適用できる力。特に時々刻々と変わる状況を把握した上でいくつかのオプションの中から最適な解を見つけ出す力。それを実現するための組織やステークホルダーとの関係を作り上げマネージする力。そして、業務を遂行する上で頻発するリスクを最小限に抑える力。更に重要なのは、業務を遂行する上で得られたマーケットのニーズや教訓を次のビジネスに活かしうる力。これこそがMBAホルダーが発揮すべき力である。
Googleが優秀な人材をユーザに最も近い部門に起用しているように、ビジネスフロントにどれだけ優秀な人材を置くかがこれからのビジネスで重要な要件。企画や財務、マーケティングといったバックヤードではない。
最近、日本版SOX法が話題になっているが、重要なのはSOX法対応のマニュアルや決まりを作ることではなく、それを実行すること。MBAホルダーはこのような仕事に力を発揮できるはずである。
日本の企業も、MBAホルダーの使い方を再考すべき時が来ているのかもしれない。